かんしゃくにどう対応する?!
【この記事を読んでいただきたい方々】
・子どもがよくかんしゃくを起こす
・子どものかんしゃくにどう対応したらいいか分からない
・ついつい、大声で怒ってしまう
・周りの人に迷惑をかけていると感じている
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『かんしゃく』と聞いてどんなイメージを持ちますか?
僕はこんな映像を思い浮かべます。
①子どもが寝そべりながら手足をばたつかせる感じ。
②<きー>と大声を上げ続ける感じ
そして、同時に親御さんの困っている様子も目に浮かびます。
いかがでしょうか?
僕と同じようなイメージを持たれた方はいらっしゃると思います。
そして、子どものかんしゃくでお困りの方もたくさんいるのではないでしょうか?
そこで、今回は
子どもがかんしゃくを起こしたときの
「考え方」や「対応法」
についてお話させていただきます。
【子どものかんしゃくの考え方】
子どもがかんしゃくを起こす時ってだいたい皆さん同じようなタイミングですかね?
・ものすごく眠い時
・お腹がものすごく空いている時
・おもちゃやお菓子が欲しいのに手に入れられない時
・暑かったりして気持ちが悪い時
・気持ちを上手く言葉で表現できない時
・不安でたまらない時
共通点は、なんか漠然とした不快感がありますよね。
ただそれぞれについて、微妙にニュアンスが違う気がしますよね。
子ども達がだしているメッセージをどう受け取り、どう取り除くか
そして、その方法がその場ですぐ可能なことなのか。
についてちょっと考えてみます。
以前、
と言う記事で行動の分類をご紹介したと思います。
基本的には
「何かを要求」
しているか
「何かが不快で避けたい」
かのどちらかです。
そして、
育児書や発達障害に関する書籍の中で、不適切な行動(?)への対処法として必ずと言っていいほど書かれている『方法』があります。
「反応しない」「無視をする」
その後「変わりの適切な行動を伝えてあげ」
「上手にできたらすごく褒める」です。
実際に、この方法をやってみたよって親御さんも多いと思います。
ある場合において、この方法は絶大なる効果がありますし、行動分析的な観点から見ても正しい方法です。
しかし、それでもなぜか上手くいかない、、、という方ががたくさんいるのでは??と推測しています。
『ある場合において』と先程、書きましたが、その条件を満たしてなければ、
いくら「無視しようが」
「変わりの行動を伝えようが」
かんしゃくは
おさまりにくいですし、減っていきません。
その『ある場合』とは、、、
それは、
①「注目されたい」(かまって~)という気持ちでかんしゃくを起こしている場合
②言葉の理解力・表現力がある程度、成長している場合
③「○○できたら…していいよ」などの仮定の話が分かるくらいの認知が発達している場合
④「無視」の反応を、一貫してどの場でもどの人でも同じ対応を徹底できている場合
です。
②と③は
同じような条件になりますが、
私たちが伝えている言葉を理解できているかということです。
『わかった?』と聞いて「わかった」と答えているだけでは【理解している】とは限りません。
そう答えればいいと言うことを経験で知っているだけということが多々あります。
「◯◯したら、…ができるよ」というような仮定の話の理解は、実はすごく難しい認知機能なんです。
実際に起こっている(目の前のこと)ではない状況を想像できるのは、『◯歳以降』(個人差があるので、あまりほんとは書きたくない)と言われています。
これを理解できるような場合、少しずつ気持ちのコントロールも上手になっているので、ある程度の声かけで行動の切り替えもできる場合が多いのです。
この理解が進んでいないと
『今』欲しいものが手に入っているか
『今』やりたいことができているか
という認知パターンなので、かんしゃくが収まりにくいわけです。
また、子どもは(人は?)経験から学ぶことが多いので、『わーー!!』『きゃー!!』とすることで要求が通る経験を積むと、また同じ方法で要求を伝えていきます。
対応する人や場所に関係なく、『かんしゃくを起こしても、要求は通らない』という対応を一貫しないと、かんしゃくがなかなか減りにくくなるというわけです。
では、
「反応しない」「無視をする」
その後「変わりの適切な行動を伝えてあげ」
「上手にできたらすごく褒める」
という方法で上手くいかないことが多いのであれば、、、
どうしたらいいのでしょうか?
先ほど、
かんしゃくを起こす背景として、
1「何かを要求」
しているか
2「何かが不快で避けたい」
かのどちらかと伝えました。
これを踏まえて考えると、
【対処法】が見えてくるはずです。
1「何かを要求」の場合の対処法
①『アレが欲しい!』や『コレがしたい!』という思いを叶えるために、かんしゃくを起こしているため、
基本的には、この要求が満たされるまで続くはずです。
ということは、、、
「欲しいものをあげる」「したいことをさせてあげる」とおさまります。
『えっ!?』
と思った方、多いと思います。
が、実際にそうしている方も多いはずです。
【注意】
この方法は半分本気で書いています。
でも、
推奨したいわけではなく。
これで解決してほしい!と思っているわけでもありません。
ただ、、、何をどう対応しても子どものかんしゃくがおさまりにくい事があります。
それは、これまで説明してきたように、子ども自身の「言葉」や「認知」「気持ちのコントロール」の発達が大きく影響しています。
子どものかんしゃくがおさまらず困り果て、親御さんが日常的に疲労困憊してしまっているのであれば、
この方法をとるのも必要だと思います。
「わがままな子に育つ」「甘やかしている」といわれるかもしれません。
ぜひ、耳をふさいでください。
イメージしてみてください。
ミルクが欲しくて泣いている赤ちゃんにミルクをあげたら、甘やかしていることになるでしょうか?
ならないはずです。
つまりは、子どもの発達・成長をゆっくり待つということです。
とはいえ、毎回それをすることは、様々な負担となることは間違いありません。
そこで、、、
別の対処法も用意しておく必要があります。
それは、『いかにかんしゃくを起こさせないか』です。
『アレが欲しい!』や『コレがしたい!』という状況を作らないことが大切です。
具体的には、
デパートやスーパーなどでおもちゃやお菓子を欲しがりやすいタイプのお子さんを想定してお話しますと、その売り場の階やコーナーにはいかないこと。通らないことです。
目の前にしてしまうと、
『今』欲しいものが手に入っているか
『今』やりたいことができているか
が焦点になってしまうので、かんしゃくを起こすと思います。
しかし、この『今』ということがポイントになってきます。
つまり『今』というポイントから意識をそらすことができればいいわけです。
かんしゃくにつながるエピソードを
『欲しい!!』→<買えない><もらえない>→『わー』
と仮定します。
かんしゃくにならないよう別のエピソードに変えてみます。
(あっ、おもちゃだっ!!)『トーマスっ!』→「ほんとだトーマスだねっ!かっこいいー!ポッポー!!」(汽車の走るマネをしながら、売り場を離れ惣菜コーナーへ)
このエピソードのポイントは
・『買う』『買わない』が焦点になっていない
・『きっかけとなった場面』からすぐに離れている
・欲しいものが手に入っていないが、なんか悪い気はしない。ちょっと楽しい感じもしてくる。
ということです。
まとめ
かんしゃくが起こった時の対応として
・「反応しない」という基本的な方法があるが、うまくいかないケースが存在する
・子どもの発達や成長をゆっくり待つ
・子どもがかんしゃくを起こしそうな場所やきっかけを可能な範囲で避けてみる
・かんしゃくにつながるエピソードからそっと外してみる
ということをお話しました。
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